教科書・参考書の“PDF化”に必要なもの。【自炊・電子書籍】
先日iPad mini 6も発売されて、これからiPad勉強を始めようという人も多いのではないでしょうか。
iPadを導入したは良いものの、参考書は紙の本やkindleを利用しているという人たちに是非やって欲しい作業が参考書の“自炊”です。
今回は少しニッチな話になると思うのですが、自炊に興味があった人、自炊に必要なものが知りたい人は読んで見て下さい。
※iPad mini 6を使い始めたのですが持ち運びやすくてサブ機におすすめなので、そちらのレビューも良ければご覧ください。
自炊ってなに?
まずは、そもそもあまり聞き馴染みのない、”自炊”という言葉についてです。
自炊というのは、“紙の書籍や雑誌をデジタルデータに変換すること”です。
要は、紙媒体で所有している本をスキャナーでデジタル化し、PDF等のデータファイルとして書き出すことを言います。
iPad勉強やデジタル学習の利点としてよく挙げられるのが、大量の書籍を持ち歩く生活が、iPad一枚に本棚を持ち歩けるようになることですが、このためには自炊が欠かせないステップです。
もちろん、出版社の努力で、電子書籍を活用できる書籍も増えましたが、Kindle等の電子書籍アプリで参考書を使うよりも、GoodNotes等のアプリに書き出した方がずっと使いやすいです。
また、医学書や法学書のような専門書、模試の結果など、電子書籍化されていないような資料もデジタル化することで、よりiPad勉強が効率的になるのです。
自炊は著作権侵害?
ちなみに、自炊について調べていると必ず目に入るのが著作権問題。
ぼくは法律について学んできたわけではないので、あくまで自分なりに調べた知識ですが、自炊した人が個人的に使用する場合においては問題ありません。
自炊したデータを販売したり、共有したりすることなく、あくまで私的利用の範囲であれば自炊は著作権を侵害していないということです。
こちらのサイトが参考になると思うので、詳しく知りたい人は読んでみて下さい。
自炊って必要?
では、全員に自炊が必要かというと、そうは思いません。
資格勉強のために導入する場合のように、
- iPadでの勉強期間が短そう
- 使用する参考書、資料が少なそう
な人にとっては、自炊する環境を揃えるお金と労力を勉強に費やした方がいいと思います。
iPad勉強自体にも言えることですが、自炊はあくまで勉強を効率的にするための環境づくりなので、その恩恵を受ける期間が短い人には不必要な作業です。
ただ、将来日々専門書を活用する勉強が求められるような専門職に就く可能性がある人は、早めに環境を揃えておいて損はないと思います。
- 将来のiPad勉強期間が短い人(資格勉強など)
- 自炊したい資料(参考書)を持ち歩くことが苦でない人
- 既にKindle等電子書籍アプリで、自分なりの勉強環境を構築している人
自炊代行について
自炊という面倒でお金もかかりそうな作業について調べていると必ず気になってくるのが、“自炊代行サービス”です。
自炊代行サービスとは、自炊したい紙媒体を代行業者に渡して、業者にスキャンしてもらい、でき上がったデータを受け取るサービスのこと。
通常、自炊作業で必要な手間やお金を考慮するとかなり安い金額でサービスを展開している業者が多いので、自炊を検討していると魅力的な手段です。
ですがこのサービス、実は著作権を侵害しています。(出版社から訴訟を受けた例もあるみたい。)
こちらの問題は、業者が書籍のデータ化をしていること。
自炊が認められるのはあくまで使用者が私的利用のために行う場合なので、使用者以外がデータ化してしまうと著作権侵害になるということです。
なので、”自炊のために必要なスキャナーをレンタルで貸し出す”などといったサービスは著作権侵害にはあたりません。
自炊は環境を揃えるのに手間もお金もかかりますが、その分一度環境を揃えるとすごく便利なので、自分で自分のために自炊するようにしましょう。
自炊の流れ
自炊作業について知りたい方、お待たせしました。
まずは簡単に自炊の3ステップを説明します。
- 書籍を裁断する。
- 裁断された紙束をスキャンする。
- スキャンデータを書き出す。
言葉にしてしまうとこれだけです。
書籍を一枚一枚の紙に分けて、その紙をスキャンし、データをPDFで書き出すという流れ。
人によってやり方は様々だと思いますが、この流れが1番簡単な自炊作業だと思います。
自炊に必要なもの
自炊に必要なものをお話しします。
- ペーパーカッター(普通の無印とかにあるようなやつ)
- 裁断機(カッターだけでも良いけどあると効率的)
- スキャナー(レンタルがおすすめ)
- PC(スキャナー設定にあると便利)
という感じ。
この中で最低限必要なものはカッターとスキャナーだけ。
裁断機はあくまで本を一枚一枚の紙にするのを効率化するためのものなので、カッターで地道にやればちゃんと紙束にすることができます。
また、最近のスキャナーはPCに接続しなくてもクラウドを利用してデータを送信できるものがあるので、PCが無くても自炊することができます。
カッターは持っている人も多いと思いますし、スキャナーも数千円でレンタルできるので実は必要経費は5000円以内に収まります。
カッターやPCは好きなものを使ってもらえればいいと思うので、裁断機とスキャナーのおすすめを載せておきます。
おすすめの裁断機:Amazon / PLUS 裁断機 PK-213 26-366
おすすめのスキャナー:Amazon / 富士通 PFU ScanSnap iX1600
スキャナーレンタルサービス:PANDA STUDIO / FUJITSU ScanSnap iX1500 スキャナー レンタル
残った紙は本に戻せる?
ちなみに、自炊するために裁断した本はもちろん元には戻せません。
元には戻せませんが、もう一度本として使えるように製本し直すことはできます。
ぼくも大事な参考書は、一応製本して残してあります。
製本の作業も簡単で、専用カバーで紙束を挟み、背表紙の部分を製本機に入れるだけ。
背表紙部分が熱されてカバーに塗られているのりが溶けることで、再び本として使うことができるようになります。
まとめ
今回は、自炊が必要な人についてと、自炊に必要なものについてお話ししました。
紹介したものを使っていけば意外と簡単かつ安価に自炊はできちゃうので、興味がある人はやってみて下さい。
今回は記事がボリューミーになってしまったので、詳しい自炊のやり方までは説明できませんでしたが、作業工程は意外と少ないので、身構えすぎずにチャレンジしてみることをおすすめします。
このブログではiPad勉強法や、暮らしをちょっと良くするものやコトについて紹介しているので、よければ他の記事も覗いてみて下さい。
お読みいただきありがとうございました。