ぼくのフィルム生活はこのカメラから。OLYMPUS PEN EE-3の魅力。
最近暖かくなってきて、初夏の雰囲気も感じますね。
少し汗ばむくらいの気温の、フィルム散歩日和が多くて嬉しいです。
ぼくの欠かせない趣味であるフィルムカメラですが、今日はぼくがフィルムにハマるきっかけとなったカメラである、OLYMPUS PEN EE-3についてお話ししようと思います。
OLYMPUS PEN EE-3というカメラ
クラシカルなデザイン。
OLYMPUS PEN EE-3は1973年に発売された、電池が要らない機械式のフィルムカメラ。
現代のミラーレス機、OLYMPUS PENシリーズの源流となったカメラの一つです。
安心と信頼の日本製。
スペックの詳細についてはサンライズカメラさんの記事にお任せするとして、簡単にこのカメラの特徴をお話しします。
ピント合わせは目測式で、露出の設定もカメラ任せ。
ぼくがすることはフィルムに合わせてISO感度を設定したら、後はファインダーを覗いてシャッターボタンを押すだけの、写ルンですみたいなカメラです。
フィルムに書いてあるISO感度に数字を合わせる。(これは200。)
ただし、写ルンですあるあるの、現像してみたら真っ暗だったという失敗が起きないように、「赤ベロ」という機能がついています。
赤ベロは、暗すぎて撮影できない場所でシャッターを押そうとすると、ファインダーの中に赤い表示がぐぐっとせり出してきて、シャッターが押せないことを知らせてくれるもの。
これが赤ベロ。
写ルンですみたいに簡単に使えて、写真が真っ黒になってしまいそうな時にはお知らせしてくれる、そんな初心者でも使いやすいカメラです。
このカメラの特徴
シンプルな軍艦部。
では、このカメラを一年ほど使ってきて感じる特徴をお話しします。
- コートのポケットに入ってしまう軽快さ。
- ハーフカメラであるということ。
- 自分だけの見た目にカスタマイズできる。
- 入手・修理しやすい。
ハーフカメラであるということ。
ファインダーも縦長。
ハーフカメラであることがこのカメラのアイデンティティであるとも思います。
ハーフカメラというのは、通常のフィルムカメラの1コマを縦分割して2コマ分として取れるようにしたカメラ。
つまり、24枚撮りのフィルムなら48枚、36枚撮りのフィルムなら72枚撮影できる、1つのフィルムでたくさん撮影できるのが特徴のカメラです。
フィルムカメラを持ってカメラ散歩していると、気づいたら36枚撮り切っているなんてことはよくありますが、72枚は流石に難しい笑
もはやタイムカプセル。
通常の1コマを半分にするので、画質が荒くなるというデメリットはあるけれど、その荒さもむしろ味のある写真として楽しめます。
フィルムの値段が高騰している今、ハーフカメラであることはコスパに優れているということです。
コートのポケットに入ってしまう軽快さ。
手のひらサイズ。
カメラ散歩をしている時、撮影の度にカメラをバッグから出し入れしていたらシャッターチャンスを逃してしまいます。
その点、PEN-EE3は大丈夫。
サコッシュみたいなボディバッグはもちろん、コートやブルゾンのポケットにすっぽり入ります。
もちろん首から下げても可愛いと思うけれど、ポケットに忍ばせて散歩して、シャッターチャンスだけ撮影してまたしまう、そんなiPhoneのような使い方ができるカメラです。
自分だけの見た目にカスタマイズできる。
キャメル色の革に張り替えた。
ぼくが持っているPEN EE-3は元々は黒い合皮が貼られていて、これがすごく汚れていました笑
PEN-EE3はこの貼り革のカスタマイズがとても簡単。
初めからカットされているセットが900円で販売されているので、自分の好きな革を選んでお気に入りの見た目にカスタマイズできます。
色の種類がたくさんあるので人と被らない見た目にもしやすいです。
入手・修理しやすい。
モルトも一度張り替えた。
OLYMPUSのPENシリーズは1960~70年代に大ヒット。ハーフカメラブームの一因となったカメラらしいです。
その理由は写りの良さ、コンパクトさ、そして価格が抑えめであったこと。
OLYMPUS PENの生みの親である米谷美久氏はこれを実現するために、レンズ周りは妥協せず、それ以外の部品を減らすことでコストダウンを実現したそう。
この時の企業努力のおかげで、現代でも流通量が多く、なおかつ使用部品が少ないこともあって修理がしやすいので長く愛せるカメラとなっています。(モルトの張り替えくらいなら自分でも簡単にできます。)
今から買おうと思っても、簡単に実用品を見つけられるのがPENシリーズのいいところだと言えます。
OLYMPUS PEN EE-3の好きなところ
フィルム巻きは底面ボタンを押してから。
これがぼくにとって初めてのカメラ。
2020年の4月、カメラのキタムラでB(並品)だったこいつを5000円ほどで購入しました。
このカメラがぼくのファーストカメラで良かったなと思うのは、とにかくたくさん撮影させてくれたこと。
カメラ初心者は基本的に質より量。たくさん撮影して現像して学べることが多いと思います。
また、露出は完全にカメラにお任せなので光の入れ方や構図、撮影タイミングに集中することができます。
今のぼくが一番使用頻度が高いカメラは露出設定がフルマニュアルでピント合わせも目測式のカメラですが、初心者の時だと撮影タイミングを逃しまくっていた気がします。
そういう意味で、とにかくたくさん写真に切り取ることに集中させてくれるのがこのカメラの好きなところです。
また、最初はよくわかっていませんでしたがこのカメラの写りもお気に入り。
フィルムらしさといえば写真の粒状感だと思いますが、ハーフカメラということもあってPENの写りはとても荒々しい。
ふんわりした描写だけど荒々しい粒状感のある写真がまさにかつて想像していたフィルムカメラで撮る写真だったので、現像してみてすごく嬉しかった記憶があります。
繊細な描写はあまり期待できないし、シャッターもスコスコという感じで機械式カメラの重厚感みたいなものとはかけ離れているけれど、毎日の生活をメモしていくようなカメラとして、ぼくはすごく魅力を感じます。
簡単な作例。
最後に拙いですが作例を。
始めたての頃は手振れがひどい。
PENでも綺麗な空が撮れた。
空は白飛びしがち。
初めて高尾山に行った時。
フィルムっぽさが出ている…と思う。
工夫すれば室内も撮れる。
冬の海。
SHIBUYA SKYまた行きたい。
まとめ
最初がPENで良かった。
今日はぼくの初めてのフィルムカメラでもある、OLYMPUS PEN EE-3について紹介しました。
フィルムカメラデビューにも、サブカメラにも最適なカメラだと思いますので、生活を記録していく気楽なカメラとして、手に取る方が増えると嬉しいです。
このブログでは他にもフィルムカメラに関する記事を上げていきますので、よければ覗いてみてください。
お読み頂きありがとうございました。